はじめに:病棟でつらい、夜勤がしんどい、人間関係が苦しい。
こんにちは、「看護師の働き方クリニック」を運営している『とみ』です。
妻は看護師として10年、私は診療放射線技師として11年間、病院という現場で働いてきました。
このブログを始めたきっかけは、
努力して看護師になったのに、心身の限界や人間関係の問題で辞めていく仲間を何度も見てきたことです。
病棟にいると、こんな言葉を耳にしませんか?
- 「自分だけ仕事が遅い」
- 「先輩の顔色ばかり見てしまう」
- 「夜勤明けに泣きながら帰った」
- 「患者さんの前では大丈夫なフリをしてしまう」
- 「向いてないのは、自分のせいだと思う」
そして気づけば、心の中で何度もつぶやいてしまう。
「看護師 辞めたい…」
でもその一言を口にすると、必ず返ってくるのは
「それって甘えじゃない?みんな頑張ってるよ」
という言葉。
そんな声を聞くたびに、苦しくて本音にふたをしてしまう。
“辞めたい”や“しんどい”と感じる気持ちさえ、許されないような空気の中で。
でも、どうか覚えていてください。
あなたが消耗してしまうのは、“あなたの弱さや甘えのせいじゃない”。
多くの看護師が辞めたいと感じ、日々すり減っていく背景には、
個人の努力やメンタルではどうにもならない“構造的な問題” があります。
今日は、その根本を言語化します。
「自分を責める必要なんてなかったんだ」と感じられるきっかけになりますように。
看護師が病棟で消耗しやすい構造的な理由
① 人手不足が慢性化しているから
どの病院でも、慢性的な人手不足が続いています。
その結果、1人あたりの業務量は年々増加しています。
本来の看護に使うはずの時間が奪われる
- 採血、点滴、清拭、口腔ケア、排泄介助、体位変換、食事介助…
- 電話応対、書類、記録、家族対応、退院調整
- 委員会、係の仕事、研修、後輩指導
気づけば、
「患者を看たい」よりも「時間との戦い」になってしまう。
そして、業務が終わらない。
- 本来、休憩時間は1時間 → 実際は15~20分
- 夜勤は仮眠あり → そんな余裕ない
- 休みの日も次の勤務のことで頭がいっぱい
その結果、
体力だけじゃなく、自尊心も削られていきます。
「なんで私はこんなにできないの?」
それ、あなたの問題じゃありません。
構造的に無理な働き方を要求されているだけ。
② 役割・責任の境界が曖昧で、常にプレッシャーの中にいる
看護師はアップデートされ続ける仕事です。
医療安全、感染管理、倫理、多職種連携、ICT、退院支援、終末期ケア…。
基礎看護技術だけできても、合格にはならない世界です。
しかもミスの許されない現場
- 1つのミスで患者の命が左右する
- 報告・確認・指差し呼称・ダブルチェック
- プレッシャーのかかる「医療安全文化」
その中でこんなことをよく聞きます。

「今日も怒られた」
しかし本当は──
ミスしない組織づくりが本来の医療安全のはず。
怒られて身につくのは委縮だけです。
③ 相談しづらい雰囲気・先輩後輩文化が根強い
どんな職場にもありますよね。
- 「聞き返しづらい空気」
- 「忙しそうで声をかけられない」
- 「先輩の機嫌で現場が変わる」
- 「報告の順番を間違えたら怒られる」
そして、夜勤のペア運がすべてを左右する世界。
でも本当は
- 誰もが安心して質問できる環境が必要
- 失敗しても立ち上がれる時間が必要
しかし現実は、
教育の仕組みではなく、個人の性格や相性に依存してしまう。
努力しても、成果や評価は“運次第”。
疲れて当然です。
④ 患者・家族・医師からの板挟み
看護師は、医療現場で最も多くの人間関係に接する仕事です。
- 医師
- 看護師長
- 先輩・後輩・他職種
- 患者
- 家族
そしてそれぞれが違う要求をしてくる
- 「すぐ対応して!」
- 「説明不足じゃないの?」
- 「なんでまだ終わってないの?」
- 「なんとかしてよ!」
看護師は、全ての人が満足する形を求められる。
でも人の感情の調整は、ロボットじゃない人間には不可能です。
できないのが普通なんです。
⑤ 患者の人生を背負い続ける“感情労働”
看護師の仕事は、技術だけではありません。
- 苦しみ、怒り、悲しみ、絶望、不安に向き合う
- 終末期のケア、家族への説明、死後の処置
- 感情の整理が追いつかないまま勤務が続く
でも、周囲は言います。



「みんなやってるから大丈夫だよ」
そうじゃない。
心がつらいのは当たり前。
抱えきれないのは正常な反応。
結論:消耗してしまうのは、あなたのせいじゃない
看護師が心をすり減らすのは──
能力不足でも、気持ちが弱いからでもありません。
構造的に無理がある働き方を続けているから
- 人手不足 → 時間と体力が奪われる
- 責任とプレッシャーが常に重い
- 職場環境に左右される不安定さ
- 板挟みの人間関係
- 感情労働の重さ
その中で踏ん張ってきたあなたは、
むしろよく頑張り続けてきた人です。
胸を張っていい。
では、どうすれば消耗せずに働けるのか?
これは別の記事で詳しく深掘りしますが、答えの方向性は1つです。
「自分に合った環境で働く」という選択肢を持つこと
- 病棟にいるのがつらい → それは悪いことではない
- 相性の問題は存在する
- 病院選びで人生は変わる
- 逃げるのではなく、“戦略的に移動する”という選択肢
“正しい働き方”は、病棟で戦い続けることだけじゃない。
まとめ:あなたは弱くない。今の環境が、あなたに合っていなかっただけ。
最後にこれだけ伝えたい。
病棟で消耗してしまうのは、あなたが悪いわけじゃない。
あなたは十分頑張ってきました。
もう、自分を責めるのは終わりにしましょう。
このブログでは今後、
- 消耗しない働き方の選び方
- 職場の見極め方
- 辞める前にできること
- 心を守る方法
についても発信していきます。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
あなたの心と人生が、少しでも軽く、自由になりますように。
とみ


